「お役立ち道経営」とは

「お役立ち道経営」とは


「お役立ち道」は、個人だけの考え方ではなく、企業にも当てはまります。

これからますます必要とされてくる「お役立ち経営」とは何か?

私たち一人ひとりの「お役立ち道」とどうかかわるのでしょうか?



目次[非表示]

  1. 1.「お役立ち道」の「経営」?
  2. 2.お役立ち道経営は、人を活かす経営
  3. 3.社会貢献は本業か?ボランティアか?
  4. 4.「お役立ち道経営」4つの要件
  5. 5.まとめ




「お役立ち道」の「経営」?


「お役立ち道」って何?という記事で、お役立ち道とは何か、を見てきました。

今度は、「お役立ち道」の「経営」です。


一人ひとりの中にある「何かの役に立ちたい」「役に立つことが嬉しい」といった「お役立ちの意識」を集めて経営に活かし、一人ひとりが仕事を謳歌しお役立ちにまい進することで、企業も社会もより良くなっていこう、というのが「お役立ち道経営」です。


企業をはじめとするさまざまな組織は、お客様に満足を提供し利益を上げ、存続し続けることが大切だと考えられてきました。もちろん、今でも大切なのですが、更に考えられているのは、「社会の公器」としての企業(組織)の役割です。

今、世界規模で多くの社会課題があります。また、科学技術の発達で多くの人とつながり、社会価値の共創ができる時代になってきました。こういった社会背景もあり、より良い社会を創造するという役割が企業(組織)にはあるのです。

身近なお客様の先は、必ず広い社会とつながっています。企業は、目の前のお役立ちに加え、「社会価値の創造」「社会課題の解決」にどう役立ち続けるのかを考え、実践し続けることが求められるようになってきました。



お役立ち道経営は、人を活かす経営


「お役立ち道経営」では、人が活きるマネジメントを重視しています。

一人ひとりがもっている、お役立ちの想いを集めて、組織化し、それぞれの強みで社会価値創造に挑戦する場を提供することが企業や組織の役割だと、お役立ち道経営では考えています。その結果として社会がより良くなるのです。


お客様とは価値共創のパートナーだと「お役立ち道を実践する5つの行動」でもお伝えしましたが、社員とも共創のパートナーです。株主とも共創のパートナーです。さらに社会とも共創のパートナーです。つまり、あらゆるステークホルダーと共に価値を創っていくという点もお役立ち道経営の特徴です。

このように、社員だけでなく、周り(ステークホルダー)も巻き込んで、それぞれのお役立ちの仕方を増やしていくことで、一人ひとりが、その人らしい充実した人生を送ることができるのです。



社会貢献は本業か?ボランティアか?


「お役立ち道経営」はボランティアではありません。

社会貢献というと、どちらかというと、本業以外の事業をしたり、ボランティア活動をしたりという形の企業も多いようですが、私たちが目指しているのは、本業で社会貢献をすることです。

例えばある自動車メーカーでは、本業のクルマで安全性能という面から社会貢献をしようとしています。「本業で」というところが重要です。


つまり、一人ひとりが「お役立ちの想い」をベースにした強みで貢献しようとしているのと同じで、企業も「うちは、このことなら自信がある」という本業でこそ、お役に立ち続けることができるのです。

これを行うには、お客様と合意したありたい姿(どのような価値を提供できるようになりたいのかをあらわしたもの)の実現のために、お客様と共にそのプロセスを作り実行することが大切です。



「お役立ち道経営」4つの要件


<目指す姿>

一人ひとりが仕事を謳歌し、本業を通じて「社会をより良くする」価値共創にチャレンジしている。

<要件>

  1. 「組織のお役立ちイメージ(使命・理念・ビジョン・コアコンピタンス)」が明確である
  2. 「個人のお役立ちイメージ」が明確で、組織のお役立ちイメージに共鳴し、自分のお役立ちイメージと統合し、組織と自分のビジョン実現のために自律的に動いている
  3. 「個人のお役立ちイメージ」実現を支援するマネジメントと、「お役立ち道」の組織文化を醸成するマネジメントが行われている
  4. 「互いのお役立ちイメージ」に共鳴した相手(ステークホルダー)との共創活動が行われている



まとめ


「お役立ち道経営」を実践することは、それぞれのお役立ちの意識を経営に活かし、価値を創造し続け、本業による社会貢献が行え、結果お客様から選ばれ続けるようになる、ということです。

「お役立ち道経営」を目指したいという経営者だけでなく、仕事でお役立ちを発揮したいと考えている方にも、この「お役立ち道経営」という考え方は大切です。