第1話:仕事で「役に立っている」実感はありますか?/いま、実現するお役立ち道経営
私は、企業研修の場で、何度かこのような投げ掛けをすることがあります。
「いまの仕事でもっと役に立てることはありますか?」
すると、「ボランティアで掃除をして、地域の役に立った」「サッカーのコーチをしているので、子供たちの役に立った」など、様々なことが出てきます。そこで次のような投げかけを行います。
「では、仕事を通じて世の中の役に立ったと実感したことはありますか?」
すると、驚くほどに意見が出なくなります。
首をかしげて考え込んでしまう人や、「そんなこと考えながら仕事してないからな・・」とつぶやく人もいます。仕事を通じて、「役に立っている」と実感できていない人が多いというのが現実のようです。
かくいう私も、かつては「仕事を通じて役に立っている」と感じたことはほとんどありませんでした。前職では営業職に就いていましたが、目の前の営業数字に追われ、今月の目標を達成することだけに意識を向けていました。
その時の自分を思い出すと「自分の目標を達成するために、お客様に無理やり契約をさせている」という罪の意識さえ感じていたという覚えがあります。
では、その時に私は本当に役に立っていなかったのでしょうか。
そんなことはありません、大いに役に立っていたはずです。私から契約したお客様は「契約して良かった」と喜び、それまでよりも豊かな生活を送った方も多いはずです。
そして、その時の私が「どうすればもっとお客様の役に立てるのだろうか?」と考えていれば、もっと多くのお客様に喜びを与え、多くのお客様に選ばれ、結果的に営業数字が上がったことでしょう。
「世の中の役に立ちたい」「お客様の役に立ちたい」と本気で考え、仕事のレベルを高めていくことを「お役立ち道の仕事ぶり」と呼んでいます。
そして、社員同士が手を取り合って様々なことにチャレンジし、よりお役に立てる仕事を創り出していく経営を「お役立ち道経営」と呼んでいます。
このブログでは、社員一人ひとりがお役立ち道の仕事を極め、自分らしくやりがいを持って仕事をする企業をつくるためにはどうすればよいかを考えていきます。
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(つづく)