自分の仕事が誰かの役に立つ
2週間の「新人育成」を任された小川ひなた
思いがけない「新人の反撃」から、自分や会社の仕事と社会とのつながりを考えることになる。
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私 小川ひなた 明るいコミュニケーションでお客様に元気を!
最近は後輩指導を任されている。
彼らは製造部配属だけど、特に電話応対を学ばせたいから2週間だけ預かってくれということらしい。
初めての企画で特にマニュアルもないとのことなので、私自身が実際に受けた電話応対の指導を再現することにした。
山本さんと三宅さんね。よろしく!
お客様からの電話を受けるロールプレイング
ふぅーん。いいじゃない。なかなか。
発声も良いし、トークもきちんと言えてるし。
だけど、笑顔がなくて、トークも棒読み。
(いかにもマニュアル通り。お客様に伝わるんだよね)
もっと練習しよう。笑顔でね。トークは覚えてね。
山本「僕は笑顔が苦手です。電話の向こうの人はこちらが笑っているかどうかわからないですよね。なぜ笑顔が必要なんですか?トークもそうじゃないですか。」
(確かに、私の感覚なんだよね。どう伝えればわかってもらえるのかな。)
シーン変更
課長に相談してみた。
(2人向き合う)
かけてくるお客様の立場で考えてみるといいかもね。
私たちの部門は発注受付なので、営業担当者が長い期間をかけて開拓やフォローしてきたり、ネット等で私達の製品の情報を見て発注したり、それに関連する問い合わせだよね。
発注が前提だから、基本的に私達の会社に信頼感をもってくださっている。しかし納期の相談などで多少の不安感もお持ちかもしれない。
だよね。
はい。
そんな時に、不愛想だったり、言われたとおりのトークの電話だとどう?一度は良くても「またあそこにかけるのかよ。」と思う。そうやってお客様は去っていくかもしれない。
大事なお客様を電話応対1本で失うかもしれない。
そうか。課長に相談して良かった!
「電話応対指導」だけに目が向いていたけど、私達の部門の役割やお客様の気持ちが大事だったんだ。そういう意味では彼らの部門の製造部の役割も大事だよね。
翌日、課長に言われた事を元に、製造部で造られた製品をお客様が選んでくださったことなどを付け加えて彼らに話してみた。
その気持ちが伝わったかどうか・・・
彼らも笑顔で出るトークを覚える基本をマスターし、実践
ブルブルブル
「はい。お待たせしました。おやくだち社販売部の山本です。」
「さっき、ネットで発注した製品の納期の確認を念のためしたいんだけど。」
「ありがとうございます。お客様の社名を・・・」
いいじゃん。なかなか。基本トーク以外の臨機応変さが頼もしい。
あっという間に2週間が過ぎて、彼らが製造部に戻ることになった。
「あのぅ。小川さん 2週間お世話になりました。電話応対はもちろんですが、製造部の製品がどのようにお客様に選ばれているのか、とかよくわかりました。そういう点を肌で感じられてとても有意義でした。そうしたことも小川さんが僕たちにわかるようにしてくださったお陰だと思っています。」
小川さん 山本さんや三宅さんの役に立ったようですね。