
組織改善は自分改革?
「下期のスタートだ」「改善提案を出してくれ」会議でそんな言葉を聞くと、心の中でつぶやいてしまう。改善って、結局“上の人”のテーマでしょ?私たちは目の前の仕事を回すだけで精一杯なのに。
組織や業務改善って本当にできるの?
9月。夏の疲れが抜けきらないまま、会社では「下期計画」の話題が飛び交う。
正直、私は気持ちが追いついていない。
「また目標?」「改善?」「こっちだっていっぱいいっぱいなのに」
心の中で、ついそんな言葉が浮かぶ。
「下期のスタートだ」「改善提案を出してくれ。改善って、結局“上の人”のテーマでしょ?私たちは目の前の仕事を回すだけで精一杯なのに。
ある日、顧客管理システムを使っていて、入力ルールの違いにイライラしていた。思わず隣の先輩に声をかけた。
「先輩、これ、同じ会社のデータなのに名前の書き方がバラバラで探すの大変じゃないですか?」
先輩は苦笑しながら、「そうそう、昔からずっとそうなんだよ。誰かがルール作ろうって言ったこともあったけど、結局うやむやになってさ」「じゃあ改善とか提案してみたらいいんじゃないですか?」と私。
「うーん…やった人はいるよ。でも“実務を止めてまでやることじゃない”って上に言われてさ。結局、みんな諦めたんだよ」
その言葉を聞いて、心のどこかで納得してしまった自分がいた。
やっぱり、黙っているのが一番かな。
でも、黙っている自分にもイライラする
「上が決めてくれないから」って言い訳している自分。
実はそれが一番、モヤモヤする。
本当にそう思うなら、誰かに言ってみればいい。
改善提案って、大それたことじゃなくて、
「ここ不便だから、こうしたら楽になると思います」
その一言からでも始められるんじゃないかな。
変わるのは私からという覚悟
もちろん、提案したからといってすぐに受け入れられるわけじゃない。
「そんなことは前から言われてる」「今は忙しいから後回し」そんな言葉に跳ね返されることもある。それでも――「改善は上の人の仕事」と思っていたら、ずっと変わらない。小さな改善でも、私から声を上げることで仲間が動き、流れが生まれるかもしれない。
組織にとってタイミングがよい時は、空気が少しリセットされる。
どうせなら、自分の気持ちもリセットしたい。
「改善なんて上の人がやること」
そう思っていたけれど、
本音を言えば――私だって働きやすい環境でいたい。
だったら、変わるのを待つより、小さくても声を出してみるしかない。
自分自身にも問いかけたい。今、気づいているムダはないか?
もっと良くできる仕組みはないか?それを“自分の言葉”で提案できるか?
✦ 「組織が変わるのを待つより、自分が変化の火種になる。」✦