第9話:「自分流」のお役立ちをするためには?/いまの仕事でもっと役に立てる ~自分流のお役立ち道~
企業として、お役立ち道の文化をつくるためには、「お役立ちの価値観」「挑戦の価値観」「協調の価値観」を高めることが必要であることをお伝えしてきました。
しかし、「そうはいっても、なかなか難しそう・・」と思った方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回からは「私たち一人ひとりが日々意識すること、行動すること」を考えていきたいと思います。
これまで「お役立ち道の文化」を中心にお話してきました。組織にお役立ち道の文化が根付けば、社会課題解決に役立ち価値を生み出し、必要とされる組織になることができます。
一方で、組織で仕事をしている私たち一人ひとりはどうすれば良いのでしょうか?
組織が打ち出した理念・ビジョン・方針に従って、粛々と仕事をしていればお役に立てるのでしょうか?
結論から言いますと、組織が打ち出した理念・ビジョン・方針に従ってるだけでは十分に役に立つことはできません。
また、決まったことに従っているだけではそもそもやりがいが持てません。
そこで、重要になってくるのがこのブログのタイトルでもある「自分流」です。
自分の個性や強みを活かし、自分らしい、自分流のお役立ちの仕方をしてこそやりがいが持てます。
そして、自分流のお役立ちをすることが組織にも、お客さまにもよい影響をもたらすのです。
近年「ダイバーシティ」という言葉を使うようになりました。皆さんもご存知だと思います。
ダイバーシティは「女性活用」の意味で使っている企業もありますが、もともとの意味は「多様性」です。様々な個性を持った多様な個が集まり、価値観と価値観をぶつけ合うことで化学反応を起こす。そうすることで、これまでにない新たな価値を生み出すことにつながります。
例えば、今のラグビー日本代表チームを見てください。様々な国のメンバーが日本代表として選ばれています。そして、かつてほぼ日本人だけで組成されていたチームよりはるかに強い!
これは、体格だけの問題ではありません。やはり、様々な価値観を持った多様な個が意見をぶつけ合い、徹底的に話し合っているからこそ、それまでの日本代表になかった新たな動き、新たな戦略を生み出し、強豪国に勝てるチームになったのではないでしょうか。
企業においては、特に変化の激しい時代に「多様な個」は力を発揮します。同じような個性・強みばかりの人が集まった企業は、時代が大きく変化した際に大きく崩れる可能性が高い。一方で、多様な個が集まった企業は時代が大きく変しても誰かの個性・強みにヒットする。そして、様々な意見をぶつけ合って斬新なアイデアを生み出し、乗り切ることができます。
私は、仕事柄多くの企業様にお伺いしますが、今の時代実績を伸ばしてる企業にお伺いすると、確かに個性が豊かな方が多い。そして、それぞれの個性を認め合っているという特徴があります。逆に、苦戦している企業様は、どちらかというと似たようなタイプが多い、そして少し個性豊かな人を批判するという特徴があるように思えます。
次回からは、一人ひとりが「自分流」を見つけるためのプロセスをお伝えします。
いま、実現するお役立ち道経営(第1~8話)もぜひご覧ください!
「世の中の役に立ちたい」「お客様の役に立ちたい」と本気で考え、仕事のレベルを高めていくことを「お役立ち道の仕事ぶり」と呼んでいます。
そして、社員同士が手を取り合って様々なことにチャレンジし、よりお役に立てる仕事を創り出していく経営を「お役立ち道経営」と呼んでいます。
このブログでは、社員一人ひとりがお役立ち道の仕事を極め、自分らしくやりがいを持って仕事をする企業をつくるためにはどうすればよいかを考えていきます。
(つづく)